映画・テレビ

2021年12月25日 (土)

ビリー・ホリディの映画

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2021年12月 2日 (木)

映画「カポーティ」

これはよかった。よい出来の映画だった。

作家トルーマン・カポーティがカンザス州で起ったある家族4人が殺された事件を取材し続け、『冷血』というノンフィクションの小説を書き上げるまでを描いた映画だ。

これはよかった。

騒ぎ立てない、静かな映画なのに緊張感が凄い。映像から目をはなせなかった。

トルーマン・カポーティ役のフィリップ・シーモア・ホフマンが適役で、犯人のうちの一人、ペリー・スミス役のクリフトン・コリンズ・Jr もいい。

ベネット・ミラー監督。

 

 

 

2021年8月 9日 (月)

東京オリンピックが終わったようだ

東京オリンピックが終わったようだ。きのう閉会式とテレビ番組表にあったから、終わったんだろう。

楽しめる競技はあった。陸上とかが面白かった。競技として充実していた。

ただ日本選手が出場している試合の放送はアナウンサーと解説者が感情的になりすぎていて、しらけた。

あんまりひどい場合はチャンネルを変えたり、テレビを消したりしていた。しかし日本選手の出ていない試合の放送は、現在のテレビ番組の中では充実していたものといえるんじゃないか。

 

 

 

2021年7月22日 (木)

アニエスカ・ホランド「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」

 

掘り出し物だった。

今この時代にソビエトの暗部を描こうとする人がいるのかと驚いたが、監督のアニエスカ・ホランドは1948年生まれのポーランド人だった。

 

これは若い世代が、アメリカの若い世代の映画監督がいま「世界初の社会主義革命の国」の闇を描こうとしているのかと思い、奇特な人がいるもんだとは思わなかったが、いったいどういう人がこういう映画を作るのだろうと思ったのだが、そういうことではなかった。

 

2019年に作られた映画。2年前だ。

制作国はポーランドとウクライナとイギリス。アメリカはいない。

 

実在したイギリス人ジャーナリストのガレス・ジョーンズの体験したソビエトの社会が物語の背骨になっている。

1930年代、世界中が不景気にあえぎ、ドイツではヒトラーの率いるナチスが政権をとった。ロイド・ジョージの外交顧問でもあったジョーンズは、イギリスとソ連が協力しナチスドイツと対抗するというプランを持っていた。それと同時に、この世界不況のなか何故ソ連だけが経済的に上手くいっているのか、そのわけを知ろうと思い、ソ連を取材に行くが、そこでソ連がひた隠しにしているあることに気づいてしまう。

 

ウクライナはよく知られた穀倉地帯だが、そこで穫れた穀物は地元のウクライナで使われていなかった。収穫した穀物はモスクワに送られていた。

ウクライナで穫れた穀物はソ連の外貨獲得の手段として使われていたのだ。ウクライナで収穫された穀物を外貨獲得の手段とするこの政策は徹底しておこなわれた。

 

ウクライナに飢餓が発生する。しかしウクライナの小麦はウクライナで食べられることはなかった。モスクワへと輸送され続けた。

餓死者が出、餓死者が増え、広がり、大飢饉となってもウクライナには小麦は残されない。数百万人の餓死者とこの映画では語られるが、400万人から1450万人とする見方がある。だからこの大飢饉は穀物を外貨獲得の手段にした、そのことによる結果ではなく、意図的な、当時の共産党の指導者のヨシフ・スターリンのウクライナに対する「政策」、ジェノサイドだという見方も出てくるのだ。

 

この事実をソ連共産党の治めるソ連は(分かってやってるんだから)当然秘密とするが、しかしガレス・ジョーンズのほかにも何か起っていると気づく外国からの新聞ジャーナリストはいた(当時は新聞がメインだった)。しかし彼らは「革命の国」ソビエトを批判することをためらった。「進歩の国」ソビエトを否定するような記事は書けないのだ。

 

ソビエトはマルクスという哲学上の最高の知性の到達点の現実化だった。英雄レーニンが革命を起こした国であり、恐慌を生む資本主義経済を克服する国だった。未来へと続く希望の国なのだ。それが当時のインテリ・知識人のソビエト観だった(この認識は長くながく続く)。

 

映画は気晴らしとして観たいというような精神生活をしていて、観るのは冒険アクション映画か、ファンタジーな「ハリー・ポッター」系統の映画というのがぼくの流れというか傾向なんだが、レンタルビデオ店の棚でこの映画を見つけたときは、観なければならないと思った。

 

そして観るに値する映画だった。

 

 

 

2021年6月 9日 (水)

「隠し砦の三悪人」のワンシーン

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 『隠し砦の三悪人』。面白かった。さすが黒澤明。

 1950年代から1960年代半ばくらいまでが日本映画の黄金期だろうな。

 

 

 

2020年12月10日 (木)

スピルバーグの「ブリッジ・オブ・スパイ」

 あまり知られていないがスピルバーグの最高傑作かとも思う。第一級のサスペンスエンターテイメント。

 1950年代の東西冷戦を舞台にした映画。映画の最後にケネディの名も出てくるから1960年にかけての話か。ベルリンの壁が造られる頃の話だ。主演のトム・ハンクスが好演し、助演のソ連人スパイ役の俳優もいい味をだしている。

 細部までピリッとしている。

 スティーヴン・スピルバーグの最高傑作といえば『ジョーズ』だと思っていたが、これかもしれない。

 

 

 

2020年8月27日 (木)

「兵隊やくざ」

 面白かった。快作だ。

 1965年の大映映画で、いまは角川映画の所有となっているらしい。

 監督は増村保造。これはシリーズものとなっていて、いろんな監督が撮っているが、増村保造のものを選んだ。これがシリーズ第一作のはずだ。

 勝新太郎が出ている。

 勝新太郎が出ているならば、例によって、勝新太郎が大活躍する、勝新太郎のための映画でもあるんだろうと思ったが、そうではなく、勝新太郎と田村高広の二人の俳優がメインだ。

 原作があって、そのためにこういう風になったのだろうが、勝新太郎ひとりに焦点が当たるよりも、この映画にとってよりいい形になっていると思う。

 

 観ていて、日本の軍隊というのは日本社会の縮図のようなもんなんだなと思った。この日本社会のかたちというのは今も続いていて、この社会は資本主義ということだけでは解けないと思った。

 中国の満州にいる日本の軍隊の話で、敵との戦闘場面はない。敵は出てこない。ここが秀逸だ。敵は日本の軍隊なのだ。この設定がいい。

 

 

 

 

2020年8月 6日 (木)

「渚にて」

 スタンリー・クレイマー監督。1959年の映画。すごい映画だった。驚いた。なぜ今まで観ることがなかったのか。ちゃんとこの映画のことが伝えられていないのだ。

 原作があるのだろうか。オリジナルなら凄い。「最後」が引っ張られすぎて、せっかくの衝撃と感動が薄まっているが、それでも「最高の映画」の中の一本に入るだろう。

 

 

 

 

2020年4月20日 (月)

「地下室のメロディー」

 1963年の白黒のフランス映画だが、文句なく面白い。ジャン・ギャバンとアラン・ドロンの共演。監督はアンリ・ベルヌイユという人。

 主役の一人は中高年のオヤジ(ジャン・ギャバン)。刑務所から出てきたばかりだが、まるで改心していなくて、すぐに盗みを働こうとする。狙いは大きくて10億フラン。

 綿密な計画を立てて、超高級ホテルの賭博場の上がりから大金を盗み出そうとするが、相棒に予定していた男が脱けてしまう。

 それで若い27才の男(アラン・ドロン)を実行役に引っ張りこむ。アラン・ドロンがもう一人の主役だ。

 フランス映画史に残る映画といえる。観ているうちに夢中になった。

 アラン・ドロンは『太陽がいっぱい』、『冒険者たち』と強い印象を残す映画に出ているが、代表作はこれだろう。

 ぴったりなのだ。

 じつに身体の動きがいい。これだけアクションができて演技もできるという俳優は、フランスではアラン・ドロンだけだったんじゃないか。

 下卑た野心もアラン・ドロン自身のものでもあったろうし、ぴったりだ。

 

 

 

2020年1月11日 (土)

ギレルモ・デル・トロの「ヘルボーイ」

 ギレルモ・デル・トロ監督の『ヘルボーイ』面白かった。怪奇ロマンSFアドベンチャー映画って感じだが、完成度は高い。この種の映画としては最高のランクに位置する。中だるみも余計なところもなかった。

 あの世へと通じる冥界の門がナチスドイツによって開かれようとし、企みを知ったアメリカ軍の急襲によってその企ては阻止されるが、どういう弾みか摩訶不思議な赤ちゃんが地獄から飛び出てきてしまう。角を生やし赤色の肌をした奇妙な赤ちゃんだ。

 この赤ちゃんが成長し、不気味なデカい力持ちの男となる。このヘルボーイと名付けられた男が、やはり地獄からおくられてきたモンスターたちと戦い、それだけじゃなくて愛にも恋にも悩むという物語だ。

 ギレルモ・デル・トロ監督はこういうグロで、怪奇で、おどろおどろしいしかしどこか真実味がある物語を作るのが好きなんだなあと思った。

 グッド。

 非常によい。

 もう一つ思ったのは、いまやどう悪く描こうとどう言おうと文句がでないのはヒトラーのナチスドイツだけになったんだなあということ。だからヒトラーやナチスを扱った映画やドキュメンタリーが目立つ。他のものは抗議が出るんだろう。軍国ニッポンもスターリンのソビエトも。

 戦後ドイツはヒトラーやナチスについてはどう言われようが文句はいうまいと自制しているようにみえる。ほかの国はそういうことはやめてしまったのだ。

 

 

 

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