「地下室のメロディー」
1963年の白黒のフランス映画だが、文句なく面白い。ジャン・ギャバンとアラン・ドロンの共演。監督はアンリ・ベルヌイユという人。
主役の一人は中高年のオヤジ(ジャン・ギャバン)。刑務所から出てきたばかりだが、まるで改心していなくて、すぐに盗みを働こうとする。狙いは大きくて10億フラン。
綿密な計画を立てて、超高級ホテルの賭博場の上がりから大金を盗み出そうとするが、相棒に予定していた男が脱けてしまう。
それで若い27才の男(アラン・ドロン)を実行役に引っ張りこむ。アラン・ドロンがもう一人の主役だ。
フランス映画史に残る映画といえる。観ているうちに夢中になった。
アラン・ドロンは『太陽がいっぱい』、『冒険者たち』と強い印象を残す映画に出ているが、代表作はこれだろう。
ぴったりなのだ。
じつに身体の動きがいい。これだけアクションができて演技もできるという俳優は、フランスではアラン・ドロンだけだったんじゃないか。
下卑た野心もアラン・ドロン自身のものでもあったろうし、ぴったりだ。
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