横溝正史「獄門島」
おどろおどろした面白い推理小説だった。
冒頭から、郷里笠岡の名がでてくる。プロフィールをみると神戸の生まれなのにどうして岡山県を舞台にした小説が多いのだろうと思ったが、戦争中に岡山に疎開していたらしい。
いまは薄れてきたが岡山は日本的な風景の、日本の平均的な風景の、しかし湿りを帯びた暗さがあるところで、戦時中は濃くそうだったろう。横溝正史が構想していた推理小説には格好の舞台だったのだ。
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