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2018年8月 5日 (日)

川浪磐根の「山童記」を読む

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 美しい小説だった。品がよかった。何十年ぶりに読んだんだろう。

 吉本隆明の雑誌『試行』に載っていて,それでこの本を買ったのだ。

 昭和五十年の発行だから、四十数年ぶりくらいか、買ったのは1980年代に入ってからか。どっちにしても長い時間が経っている。

 捨てずに持っていてよかった。おそらく当時よりも、もっとよくこの小説を読めている。自伝小説だろう。昔のひとの昔の田舎を書いた自伝小説だけれども、非常に品がいい。言葉づかいに昔の人の品の良さがでている。

 ヘーゲルの『哲学史講義』を「Ⅰ」から「Ⅳ」まで、つまり全部読んだあと、もう一度「Ⅰ」から読もうと思ったとき、ふとこの本を読みたくなったのだ。

 本棚の一番下のところにあって、目にはいることがあったということもあるが、ふとこの小説を読みたいと思ったのだ。

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