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2018年7月24日 (火)

ヘーゲル「哲学史講義Ⅳ」についてのメモ  その6

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 「意志の本質は自己決定にあり、自分の自由のみを目的とします。」

 「カントは俗っぽいいい草を借りて、悪は克服されるべきだが、克服されるという保証はない、といいます。」

 「理性が現実的なものだと信じることは人間にはむずかしいが、しかし、理性以外に現実的なものはなく、理性は絶対の力です。人間には虚栄心というものがあって、脳裡に勝手な理想を思いえがいて他の一切を非難し、理想をもつ自分たちこそ立派なんだとうぬぼれますが、理想は現実には存在しない。カントの最終的なよりどころは、こうした理想の非現実性にあって、それは高度な立場ではあるが、真理の一歩手前に立ちどまっている。絶対の善は客観性のない要請にとどまり、あくまで『あるべきもの』にとどまります。」

 この<理想の非現実性>というのは面白いな。<カントの最終的なよりどころは、こうした理想の非現実性にあって、>というのは面白いところだなあ。

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