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2018年4月22日 (日)

ヘーゲル「哲学史講義Ⅲ」についてのメモ  その1

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 ヘーゲルがローマ世界について語っている。

 「明朗なギリシャ世界では、主観は国家や世界と強くつながり、国家や世界のうちに生きていたのですが、不幸な現実のなかにあっては、人間は自分のうちに引きこもり、世界のうちにはもはや見出しえない統一を、自分のうちにさがし求めねばなりません。ローマ世界は抽象的な世界であり、教養世界の上部に唯一の支配、唯一の支配者が君臨します。国民の個性は抑圧され、外的な権力が抽象的な共同性として個々人にのしかかってきます。そうした分裂状態のもとでは、どこかに満足を求め見出す必要が生じる。」

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