レーチェル・カーソン「われらをめぐる海」を読んでいる
レーチェル・カーソンの『われらをめぐる海』(訳日下実男)を読んでいる。
図書館に行ったとき、レーチェル・カーソンの『沈黙の春』以外の本が二冊ほどあって、そのうちの一冊を借りた。
これは海洋学とか海の考古学とかそういうものの範疇にはいるものを扱っているんだろうけど、レーチェル・カーソンはこの星にあらわれた海というものの構造、大きな動き、歴史、微妙で複雑な流れといったものを典雅といっていい、豊かな美しい文章で、説き明かす。
こういう学問的なことをこれほど物語を書くように描くことが可能なのだと、おどろく。
訳者の日下実男の書いているあとがきで、『われらをめぐる海』は1960年代半ばごろのアメリカでは「専門の書店はむろんのこと、デパートやドラッグストアの片隅などーーおよそ本の置いてあるところならどこでも、見かけたものである。」というようなベストセラーでありロングセラーであったことを教えていて、当時のアメリカというのは、いまでは想像することのできないような社会だったんだなと思う。
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