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2014年12月28日 (日)

「ナイフの行方」を観る

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 NHKが12月22日、23日と放送したドラマ『ナイフの行方』は強烈なテレビドラマだった。特に23日のドラマの後半部分はすごかった。いまの社会について、いまの人間について、ここまでは言えるというぎりぎりのところまで語ることのできているドラマだった。

 脚本の山田太一が考えに考えて、時代の動いているところに足を置いて書いたドラマだった。

 主人公の松本幸四郎が誰にもいわず抱えてきた秘密があきらかにされるドラマの要のところ、南米のある場所での体験は、松本幸四郎と津川雅彦の演技力なしにはリアルさをもちえなかった。演出もいいんだろうが、会話だけでその場面の臨場感が浮かびあがってくる。すごいもんだ。ぼくがもっていた津川雅彦への偏見はきえた。

 テレビドラマでここまでの「いま」にふれることができてうれしい。80年代のはじめころからテレビを毎日のように点けるようになったが、テレビドラマをここまで息を詰めるように観たのははじめてじゃないかな。いい体験をさせてもらった。

 

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