金曜日
『ゲゲゲの女房』を読んで水木しげるのイメージが変わってしまった。本人の書いたものではないのだが、がっくりきた。
ぼくの数少ないヒーローのひとりだったし、いちばん信用できる思想家みたいに思ったこともある。
その震動もおさまったところだ。いずれ本人の描いたものを読んだり、読みなおしたりして修正していくだろう。
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『ゲゲゲの女房』を読んで水木しげるのイメージが変わってしまった。本人の書いたものではないのだが、がっくりきた。
ぼくの数少ないヒーローのひとりだったし、いちばん信用できる思想家みたいに思ったこともある。
その震動もおさまったところだ。いずれ本人の描いたものを読んだり、読みなおしたりして修正していくだろう。
テレビにあがた森魚がでていた。「赤色エレジー」をひさしぶりに聴いた。
どの映画を観ようか、洋画、邦画、いまの映画、昔の映画といろんな選択肢があったが、1963年の大映の映画で田宮二郎主演の<黒のシリーズ>のうちの一つ、『黒の駐車場』を観に行った。
かなり前だけれど、テレビ東京の昼の映画放送枠でやっていた<黒のシリーズ>のどれかを観て、おもしろかったのを覚えていたからだ。
そして意外なことに、小さな映画館だったけれど、ほぼ満員だった。どういうわけだろう。監督は弓削太郎、原作は黒岩重吾。田宮二郎のほかに藤由紀子、小沢栄太郎、松村達雄らが出る。
黒岩重吾の原作の映画ということもあるだろうが、1960年代の日本というのはハングリーな時代だったんだな、という印象を強くもった。日本の社会は一つの方向をもって歩いており、われわれの社会はその道をとおってきたのだということを思った。
個々の顔が、個々の顔の輪郭がいまよりくっきりしていると思った。それは生理としてはっきりでているという感じだ。
名画じゃないし、傑作でもない。物足りないところがある。しかし観終わったあとの徒労感がないのだ。
ひさしぶりに風邪らしい風邪をひいている。鼻がつまってセキがでる。のどの痛みはだいたいなくなったが、ぜんたいとしてすこし苦しい。いささかうんざりする。
12日に上野に行ったときJR中央線の電車のなかで、席にすわっているぼくのななめ前に立つじいさんが大きなセキをした。身体をくの字に曲げながらセキをした。あれだろう。新宿にはまだ着いていなかったころだ。一発でやられてしまった。晩ごろから変な感じはあった。のどが痛くなりそうな感じがあった。
風邪はときどきひいているとおもうが、いつもすぐ治ってしまうので、何時ひいたかという記憶がほとんどない。今回のようなのはひさしぶりだ。一週間近い。逆らっても仕方ないので、体にまかせている。経過するのをまっている。ただ自分でつくった麦茶をちょびちょび飲むようにしている。風邪が治ったとき、風邪が経過していったとき、すっきりした感じがあるだろうか。
観たい映画がない。観たい芝居もないということで、東京国立博物館の日本国宝展にいってきた。
いつものように行列のなかに入って、順路コースをたどっていくということなんだが、平日のせいか人は少なめ。それでときどきすき間というか行列の途切れている所ができて、そこではある程度の時間はじっと<作品>を観ることができた。
仏像、絵巻、画、書簡など。刀もあった。
木彫りの仏像は意外に浅くあっさりとした表情。しかし全体としてはたたずまいとしては陰影ある匂いのようなものが立ちのぼってくる。土佐日記の本物とそっくりの模写の物をおいてあったが、その意外な小ささに新鮮におどろく。虚をつかれたね。たしかに書きやすい大きさの日記帳だ。昔の人もそういうことは考えたんだな。
平成館でやっているこの「日本国宝展」を観たあと、このチケットではいれる本館の「東アジアの華 陶磁名品展」を観る。ここではゆっくりと観ることができた。そしてここで今日の眼の情報許容量が限界にきたと感じたので、終わりにする。出口のところでこれも「日本国宝展」のチケットではいれる「法隆寺宝物館」が目にはいって、貧乏人根性の哀しさで足が動こうとするのをおさえて、また今度ということにして東京国立博物館から離れる。
曇り空。雨がふっているのかと思った。
年賀状の制作をはじめた。ひつじのスタンプを使うものにしようと思っている。
『ひょうたん』54号ができました。ことし3冊目の発行です。ぼくは「ゴールデンウィークの日」という詩を書いています。
『ひょうたん』54号に書いているのは、
森ミキエ、阿蘇豊、絹川早苗、柏木義高、村野美優、後藤順、水嶋きょうこ、相沢育男、布村浩一、小林弘明、岡島弘子、君野隆久、長田典子、小原宏延、中口秀樹、大園由美子です。
発行・ひょうたん倶楽部。編集/制作・相沢育男。装画・相沢育男+相沢律子。定価400円。
地元の市や商店街、学校などが協力してやる催し。駅からのびる大通りの両側にずらっと地元の店が出している仮テント造りの出店がならぶ。こういうお店もあったんだなとちょっとおどろいたりする。
出店が途切れたあたりに東京消防庁が地震を体験できるように消防車を改造した「地震体験車」が停めてある。子どもたちがつぎつぎに乗りこんで揺れを体験していた。ものすごく揺れるんで、いったいどれぐらいの震度なんだろうとみていたら、震度7だった。あれだったら誰も無事ではいられないなという感じ。
10月29日のNHKの『ゆうどき』という番組にでていた五木寛之の話がよかった。ちゃんと自分でかんがえている人なんだなと思った。
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