ジョン・スタインベック「怒りの葡萄」
ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』大久保康雄訳。
最初は面白くなかった。小説のなかから人間がくっきりと浮かびあがってこなかった。半ばごろからこの小説の持つ「重い響き」に巻きこまれはじめ、登場人物たちにも興味を持つようになった。上巻を読み終わって、つづきを読みたいと思ったが、どこにも『怒りの葡萄』下巻を置いてないのだ。
ブックオフで買ったんだけど下巻はない。古本屋、新刊を置いてある本屋を回ったがない。どこにもない。何カ月か経ってようやくブックオフにでてきて手に入れた。
1930年代のアメリカの小説。放浪に追いやられた農民たちの苦難と生活と再生の萌芽を描く。
「人々の魂のなかには怒りの葡萄が実りはじめ、それがしだいに大きくなっていくーー収穫のときを待ちつつ、それはしだいに大きくなっていく。」
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