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2014年2月 4日 (火)

「かぐや姫の物語」

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 絵がいい。墨を使ったような、濃淡を生かした絵。日本のアニメーションを代表する作品のひとつになっていると思う。

 興行成績とかのプレッシャーがかかるだろうによくああいうゆるい、民話風の、はっきりとさせない線の絵にしたものだと思う。できたものだと思う。高畑勲監督のこだわりだろう。完成度の高い映画だった。

 高畑勲の作品は一本全部ちゃんと観るのはこれがはじめて。なんとなく敬遠していたけれど、観てよかった。

 よく知らないのだけれど、物語としては「かぐや姫」そのまんまなんだろう。自分のなかにすでにあるかぐや姫の物語とほぼ重なる。

 なにが違うかといえば、かぐや姫という女性のとらえ方がちがう。顔を上げ、真っすぐこちらをみるかぐや姫だ。自分の感情や意志をもとうとするかぐや姫だ。この時代ではまわりと衝突してしまうかぐや姫だ。そういうかぐや姫がこの映画では生きている。かぐや姫の感情の振幅がこちらにはっきりと伝わってくる。

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