「反哲学史」
木田元の『反哲学史』。西洋の哲学を発生あたりから分かりやすく、順を追って説明してくれる入門書。西洋の哲学の基礎知識そのものがないぼくにはありがたい本。昔、難しい本をそれなりに読んでいたと思うが、ほぼなにも残っていない。ソクラテスとかプラトンとか名前だけは覚えているという程度。ミッシェル・フーコーのぶ厚い『言葉と物』も読んだけれど、読んだという記憶だけが残っている。
この本はトイレで用を足すときに読む本だった。冬の間はすぐ便器に座ると尻が冷たいので、この『反哲学史』を座ったまま5分か10分読んでからズボンを下げて便器に座る。そうするとほんのり温まっていて、そんなに冷たくないのだ。ある種とても貴重な本だった。
冬が終わり、春も過ぎ、初夏近く読み終えるというのは絶妙のタイミングであって、相性のいい本だったのだろう。
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