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2012年3月22日 (木)

「幕末維新懐古談」

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 高村光雲の『幕末維新懐古談』(岩波文庫)が面白そうだ。これは古本屋で350円で買ったもの。その前にブックオフで105円で買ったつかこうへいの『小説熱海殺人事件』が小説としては怖ろしくつまらないものだったので、ホッとしたというか、当たったという感じだ。

 高村光雲というのは高村光太郎の父親。日本を代表する彫刻家だったというのは、なんとなく覚えている。その高村光雲がしゃべっているのを文にし、本にしたのが『幕末維新懐古談』だ。

 文庫本に載っている高村光雲の写真は、ぱっとしないというか、目立つところがないというか、大した印象をもてないが、しゃべっていること、しゃべりぶりには好感がもてる。彫刻家といっても、仏具の彫刻から始めた典型的な江戸職人というところで、実直だ。いい人柄だなあと思う。こういう人が、こういう人たちが江戸末期、明治の日本にはいたんだなあと思う。

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