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2012年1月29日 (日)

朝の空

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 朝起きて、テレビを点けると辺見庸の顔が大写しになっていた。どうやら本気で怒っているらしいその顔にひかれて、番組が終わるまで観つづけた。

 本気といえば、吉本隆明も本気なんだなと思ったのが正月に買った『週刊新潮』の2時間インタビューの記事。強烈な見出しに、本当にこんなこと言っているんだろうか、確認しておこうと思って、買ったわけだが、ああいうことを言っていたとしてもおかしくはないような話しぶりだった。

 「しかし、それでも科学技術や知識というものはいったん手に入れたら元に押し戻すことはできない。どんなに危なくて退廃的であっても否定することはできないのです。それ以上のものを作ったり考え出すしか道はない。」というのが本意だと思うけれど、そのとおりだと思うけれど、ぼくはそのまま飲みこむことはできないな。この今生きている社会をどう受けとっているかが分かれ目になると思う。ぼくは人間ってそんな立派なものだとは思えない。人間がそういう立派な振る舞いをつづけられるとは思えないから、吉本隆明とはちがう答えになる。

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