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2011年11月25日 (金)

よしもとばなな「Q健康って?」を読んだ

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 よしもとばななの『Q健康って?』(幻冬舎)読み終わった。

 健康のプロフェッショナルというか、ひとの身体を治したり、扱ったりして食べているひとたちとの対談本。

 4人の身体の専門家に聞いているが、ぼくは二人めの対談になる「Q2」の「瞬間瞬間の自由」が面白かった。そのひとに宿っているような、「定形化してある妄想」をたどることによって、その人の「身体」の悪いところを探しあてて治療するということが新鮮で面白かった。スジも通っているように思った。

 あとは「Q3」の「今の自分のままでも大丈夫?」の対談者の人は考え方の折り目がいいというか、考え方の姿勢がいいという印象だ。

 対談ではなく、4人との対談のほかに「るなさん」という人の「奇跡の中で生きている」と名付けられている「がん闘病記」があるが、これはヘビーだった。量的にはこれが一番ながく、印象も強い。

 切なくてつらい壮絶な闘病記で、どういう医師や病院にかかるかで自分の命が助かったり助からなかったりするのはなんとも不条理だと思うが、そういうことになってしまっているのだろう。自分がもしこういう病気になってしまったら、こういう体験をすることになるんだなと分かるような闘病記でもある。

 るなさんという女性はおそろしく前向きに病気に立ち向かっていく人で、頑張りすぎじゃないかなと何度も思ったが(頑張るしかない状況ではあるが)、こういう真っすぐな人だからこそ、周りのひとたちがこの人を応援しようとするんだろう。この人のもっている資質が、人に向かって開こうとする生き方がいい出会いをつくりだしているともいえる。

 闘病記というものが平気な人もいるだろうが、ぼくは駄目で、少しづつしか読みすすめられなかった。「重いなあ」とため息もついたが、読み終わったときの浄化力はすごかった。この人の起こした風が吹いてくるようだった。

 最後に整体師の片山洋次郎が「あとがき」にあたるような文章を書いていて、「るなさんの闘病記」について「再生」という言葉をつかっていた。なるほどなあと思った。

 「るなさん」のこの浄化力は何だろうと思ったけれど、それは「再生しようとしている人」のもつ、広い大きなところから吹いてくる風のようなものだったと気づく。

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