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2011年10月10日 (月)

唐組「西陽荘」を観に行く

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 テントを立てている井の頭公園木もれ日原っぱというのは、三鷹の森ジブリ美術館のすぐよこにある原っぱで、ぼくは二度目になる。

 当日券を原っぱにある受付で買ったのが昼の1時45分くらい。開場が6時30分だからだいぶ時間がある。三鷹駅前まで歩いて本屋で文庫本を買い、マクドナルドをさがして入る。

 薄暗い地下のマクドナルド。ほとんどがひとり客。<近代>もわるくないじゃないかと思ったりする。

 5時半ごろまた歩いて原っぱにもどる。あちこちのベンチにすわって時間をつぶしているとようやくうす暗くなってきた。

 唐十郎の作・演出にして最新作の書き下ろし『西陽荘(にしびそう)』。

 主演の稲荷卓央の演技が、始まってしばらく経っても普段よりも力の抜けたままなので、『西陽荘』はそういう芝居なのかと思ったがそうではなかった。

 あいかわらず筋は分からない。分かろうとしてはいるがわからなくてもいいじゃないかと思っているので分からないままになる。

 ずっと唐組の芝居に出ていた鳥山昌克は池袋で墓守人の仕事をはじめたようで今度の芝居にも出ていない。辻孝彦はいたが、観たことのない役者も出ていて、唐組も世代交代というか役者たちが代わりつつあるのかと思ったりする。

 前作の『ひやりん児』は無理に力をいれて芝居を観る必要はないのだと思うものだったが、『西陽荘』もその路にある。しかし流れは『ひやりん児』よりも強いものを中盤以降感じる。舞台に流れている時間がいちばん速くなるラストは引っぱりこまれた。

 

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