「ひょうたん」43号
同人誌『ひょうたん』43号ができました。
ぼくは「海」という詩を書いています。
43号に書いているのは、掲載順で、
絹川早苗、相沢正一郎、大園由美子、阿蘇豊、長田典子、柏木義高、森ミキエ、岡島弘子、小原宏延、村野美優、中口秀樹、水嶋きょうこ、布村浩一、水野るり子、相沢育男です。
編集は相沢育男。装画は相沢育男+律子。発行所はひょうたん倶楽部としています。
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同人誌『ひょうたん』43号ができました。
ぼくは「海」という詩を書いています。
43号に書いているのは、掲載順で、
絹川早苗、相沢正一郎、大園由美子、阿蘇豊、長田典子、柏木義高、森ミキエ、岡島弘子、小原宏延、村野美優、中口秀樹、水嶋きょうこ、布村浩一、水野るり子、相沢育男です。
編集は相沢育男。装画は相沢育男+律子。発行所はひょうたん倶楽部としています。
小林秀雄さいごの批評だが、いきおいがある。小林秀雄という批評家はこのいきおいを最後まで失わなかったわけだ。
読みにくい本だ。江戸時代の文がひんぱんに出てくる。こんなに読むのが難しい本をなぜ小林秀雄は書いたんだろうとふと思ったりした。
小林秀雄を読んできて得たことのひとつは意味を追いかけるのではなく、読むことが体験であるような読み方がいいのだということ。『本居宣長』でもそういう読み方をこころがけた。
小林秀雄の最大の魅力はなんといっても読んでいて、<おれはこうだな>と考えられること。それだからずっと小林秀雄を読んできたんだ。
小林秀雄の前、大きな影響を受けてきた吉本隆明はこういう読み方はできなかった。時代の影響ということがあるし、半分はじぶんの責任なんだろうが、書いてあることを受け入れるか、受け入れないかという読み方しかできなかった。
ようするにぼくは『本居宣長』を読みながら、本居宣長という人ではなく、小林秀雄という人を読んでいたといえる。小林秀雄の息づかいのようなものを最大の注意をもって読んでいたわけだ。
小林秀雄が強くこだわる、そして何かを託したい本居宣長という人には、何度かこの本を読み返すうちに、本居宣長その人に近づいていけるんだろうと思う。
ちかくの喫茶店で、じぶんの部屋で、電車の中で、正月田舎に向かう新幹線の中で、『本居宣長』を読んできた。詩を読むのに似た心の使い方があって、多くは読み進められない。しかし心が開かれる感じがあって、休みの日には必ず読んできた。小林秀雄の切迫した息づかいが、他のことでは得ることのできない、共振のようなものをぼくにもたらしていたからだと思う。
ゴールデン・グローブ賞を何部門か取ったというニュースがテレビに流れたのが目に残って、いい映画なのかもしれないと思って観に行った。いい映画を観たかった。
『ソーシャル・ネットワーク』(デヴィッド・フィンチャー監督)。ハーバード大学に通うマーク・ザッカーバーグはコンピューターおたくの大学生だ。実名でインターネットのサイトに自身のプロフィールを載せて、載せた者同士が交流を広げていくスタイルのウェブサイトを思いつく。彼はそのサイトを立ち上げる。名は「ザ・フェイスブック」と名付ける。
反応がよく、大きなサイトになるだろうという予感をもったマークは相棒に同じ大学に通うエドゥアルド・サベリンを選び、より大きなサイトに向けて、社会的な成功をめざして突っ走る。
スピーディな展開だけれども、何もないといえば何もない。空虚だといえば空虚だ。観ていてそう思う。しかしその空虚さを最後まで真っすぐ通したことによって、なにか凝縮したものが残っている。何かを観たという感じはある。
こういう社会を立身出世していく男の物語は昔からあるだろうが、『ソーシャル・ネットワーク』が新しいのは主人公のマーク・ザッカーバーグが最後までオタク風なことだ。超大金持ちになったわけだけれども、主人公はほとんど変わらずぎこちなくオタク風だ。
晴れ。
いい天気だ。
晴れ。寒い。
コーヒーをいれる。
子どものころから知っている小さな神社。ぼくが一番なじんでいる神社かもしれない。神社と呼んでいいのかどうか分からないが。
広々とした感じでいいなと思った。
故郷というコトバはぴったりこない。
この神社のそばをいつも通って、小学校に通っていた。
さびしげな気分もある年末年始の時間のなかで、1月5日に「芝居を観にいく」というのは、ぼくの中でひとつの「あて」になっていた。
作・シェイクスピア、潤色+演出・串田和美、出演・松たか子、串田和美、笹野高史ほか。場所はシアターコクーン。
渋谷の街は活気があった。渋谷駅からシアターコクーンのあるBunkamuraまで人が多くて、まっすぐ歩けない。しょっちゅう立ちどまった。
『十二夜』。海と空の景色。浜辺の出来事。フェリーニの映画を観ているようだと思った。摩訶不思議な印象。
田舎に行って、帰ってきた。
明けましておめでとうございます。
ことしもよろしくお願いします。
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