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2009年11月

2009年11月27日 (金)

「THIS IS IT」

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 マイケル・ジャクソンの記録映画とでもいえばいいのか、『THIS IS IT』(監督ケニー・オルテガ)を観てきた。公開を予定していなかったリハーサル映像が大部分みたいだけれど、マイケルの急死で、この残された映像を基にして『THIS IS IT』を作ったということらしい。

 マイケル・ジャクソンはダンサーでもあったんだなというのが観はじめての印象だった。こんなに身体の動く人がなんで急死してしまったんだろうと思った。

 しかし一番の感想というか、驚きは、多くはテレビを通じて植え付けられてるマイケル・ジャクソンという人間のイメージとのギャップだ。全然ちがうものがここにはある。どういうことなんだろう。

 マイケル・ジャクソンというのは情報消費社会の玩具にされていたんだなと改めて思わずにいられなかった。テレビのスキャンダルな報道をいやだなと思いながらも暇つぶしのために見ていた自分もふくめて「消費者」というのは恐ろしいものだと思った。

 だからぼくのようにマスコミの流した情報をそのまま受け入れていた人間にとってマイケル・ジャクソンのイメージを修正するにはいい映画だった。それにふさわしい映画だった。

 この映画のなかにいるのはやがてコンサートに来るであろう人たちのために「非日常の世界」を作りあげようと刻苦するマイケル・ジャクソンという真摯なシンガー・エンターテイナー・ダンサーがいるだけで、これが実像というか、「実物」なんだろう。

 マイケルが「抜けた存在」であることもわかったし、かっこよかった。まるでミュージカルの舞台をつくりあげようとしているようなコンサートのリハーサル風景で、すごいコンサートになったんだろうなと思う。マイケルの急死にショックを受けたのは、家族やずっとファンだった人たちはもちろんだろうが、このコンサートを一緒に創りあげようとして、あと一歩でブラックホールに飲みこまれてしまったスタッフ、ダンサー、ミュージシャンたちも相当なショックだったろう。築きあげてきた城が不意に急にくずれ落ち無くなってしまったような気持ちだったろう。

 上映期間の終了がちかいということもあるだろうが、平日の昼間で、満員だった。多くの人がマイケル・ジャクソンのイメージを修正する機会がもててよかったと思う。

 

2009年11月25日 (水)

年賀状

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 そろそろ年賀はがきを買いにいこうか、と思っていたところに喪中はがきが届いてハッとした。まだ早いんだ。今まで二通喪中はがきが届いていたが、もうこないと思っていた。

 12月にはいってから年賀はがきを買いに行こう。

 今まで年賀状のあいさつは「あけましておめでとうございます」で、これにこだわっていたけれど、来年は「謹賀新年」にするつもり。「今年のコメント」はまだいいのが浮かんでこない。

2009年11月22日 (日)

「アンヴィル!」を観に行く

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 『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』(監督サーシャ・ガバシ)を観に行く。

 ダスティン・ホフマンの「この映画を見るまでヘヴィメタが大嫌いだった。しかしこれは、今まで見たなかでもっとも心が揺さぶられた映画だ!」というコメントが決め手。

 いつも決まった映画館にしか行かないので、ちがう映画館を開拓しようという気持ちもあって吉祥寺の映画館に行く。平日の昼間のため客はすくない。寒々とした感じもある。しかし何回か行ってみよう。

 『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』。ヘヴィメタバンド「アンヴィル」のオリジナルメンバーのリップスとロブの人生模様を撮る。二人を撮ったドキュメンタリー映画。

 「アンヴィル」はカナダのバンド。リップスとロブはほぼ同じ年で、14才のころからバンドを組み、50を過ぎた今もヘヴィメタバンドをつづけている。

 80年代の一時、人気を博したこともあったが、その風もやみ、リップスとロブはそれぞれバイトをしながら音楽活動を続けている。二人の働く職場の映像が生きている。

 苦境が続くふたりだが、コンサートツアーの話が舞い込んできた。場所はヨーロッパだ。こんなことは滅多にない。リップスとロブを入れて4人のアンヴィルのメンバーは張り切ってツアーに出かける。しかし客は入らない。どうにも入らない。話をもってきた女性マネージャーもそんなに有能ってわけじゃない。

 ツアーは失敗だった。ここで反転攻勢しないとどうにもならないと、陽性タイプのヴォーカル兼ギターのリップスが打って出る。姉に資金援助をしてもらい、新しい「アンヴィル」のアルバムを作ろうと試みる。すったもんだのあげくアルバムはでき上がるのだが、そのアルバムを売ってくれる会社が決まっているわけではない。リップスとロブはメジャーな音楽会社をまわるがどこも契約しようとしない。そんなとき日本のプロデューサーからヘヴィメタフェスティバルへの出演を依頼する話が舞い込む。

 場所は変わり、状況は好転する。20数年ぶりの日本、ヘヴィメタフェスティバルの出番は一番最初なのに、会場はすでに満員だった。日本のヘヴィメタファンはアンヴィルの名前を覚えていたのか、二人の細々とした活動を知っていたのか、観客はアンヴィル!と叫んでいる。

 ラストシーン、ほっとして満たされているリップスとロブが渋谷駅周辺を歩いている。二人ともゆったりとした感じだ。調子の出たリップスは「いい曲を作るだけじゃだめなんだ」と言う。それも真実なんだろうと思う。

 撮られる側に寄りそったドキュメンタリー映画。素人ぽい感じだったけど観終わってみるとちゃんと作っている。バックに流れる音楽が抑え気味なのがうれしい。

 この映画を観てもヘヴィメタを好きにはならなかった。しかしふたりの幸運を祈る気持ちには充分なった。

 

 

2009年11月16日 (月)

タイトルがすごい

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 阿賀猥(あが・わい)さんの詩集『転生炸裂馬鹿地獄、割れて砕けて裂けて散るかも』(七月堂)。タイトルにびっくり。詩画集というか、暴言詩集というつくりなんだけど、最初いったい何をおくってきたんだろうと思った。



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 もう一つ面白いというか、詩集には珍しいタイトル、丸米すすむさんの『剥離骨折(はくりこっせつ)』(草原詩社)。2005年の詩集ですが、まだ本棚に置いてあります。

2009年11月15日 (日)

朝の空

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 晴れ。6時ごろの空。

 北野丘は個人誌『榎の木の下で』3号で書いている。

 「科学はものを分けて対象を限定するのが基本的考え方だと彼はいった。言語はたしかに、対象を指し示して限定をするが、そこから常にこぼれるものを救おうとして言葉をさらに続け、ついに到達できないものの前に辿りついて、口をつぐむ運動である。」

 とても美しい。北野丘が思考の断片をつなげたエッセイ「桑実期ー全体性として出現する」のなかで書いているコトバで、美しさに立ち止まった。美しく正確な言語の文学表現にたいする理解だと思う。

2009年11月13日 (金)

朝の空

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 曇り。今日も寒い。

2009年11月11日 (水)

雨の空

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 雨、けっこう降ってる。洗濯どうする。


 ひさしぶりに新聞の切り抜きをした。

 毎日新聞11月6日の朝刊、「『春日武彦の心察室』残酷さ(上)」で、残酷な振る舞いにおよぶ人間について考察している。

 残酷なことを他人にする人間についてしばしば考えるので、つよく興味をひかれた。

 ここでは他人に残酷な振る舞いをする人間は「自分と他者とが基本的には同じ構造であり、だから互いに通じ合えるとは思っていない」としている。そして極度に残酷な人間には自己愛に欠けるタイプが多いという考え方をする。

 残酷なことをする人間の「心の内」を考えても、結局分からん、ということになってしまうのだが、春日武彦という人もそういう人間とのあいだに強い壁を感じているようだ。

2009年11月 6日 (金)

朝の空

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 晴れ。快晴。

 松井秀喜、ワールドシリーズでMVPのニュース。よいニュース。松井は邪気のない感じがいい。

 形のよい詩として心にのこっていた『SPACE』(SPACEの会)88号の松木俊治の「美術館に行く」を読み返してみる。

 やっぱりいい詩だ。テンポがよく、終わり方(止め方)がいい。

2009年11月 3日 (火)

朝の空

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 この社会のなかでどうすれば「希望」を語ることができるのかと考える。どの位置にいけばそれはみえるのだろうと思う。

2009年11月 1日 (日)

昼の空

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 街の大通りでは天下市という名で出店がいっぱい並んでいる。本屋にはいろうと思ったが、自転車の置ける場所がなかった。

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